空振り三振

本日、株式会社宣伝会議の雑誌「ブレーン」が主催する「C-1グランプリ」に挑戦しました。


C-1グランプリ」とは雑誌「ブレーン」読者参加型のキャッチコピーバトルです。プロ・アマ問わず、毎月誌上で出される課題に対し、キャッチコピー1本で競い合います。今月の課題は・・・、


「大相撲観戦をしたくなるようなキャッチコピー」
3月21日 18:00締め切り


でした。出題者はコピーライターの前田知己さんです。1つの課題に対して、1人3案まで応募可能です。私はちゃっかり3案応募しました!


1 ひとはひと、じぶんはじぶん。


2 興味本位でご来場下さい。


3 外国人力士は日本語が上手い。


提出した時は、「結構いけたんじゃね?」とか思ったのですが、こうやって改めて客観的に自分の案を見てみると、全然ダメですね。まずそれぞれの企画意図を書き出して、自己ダメ出ししていきたいと思います。


1 ひとはひと、じぶんはじぶん。
<企画意図>
朝青龍問題などのスキャンダルばかりがマスコミによってクローズアップされる中、大相撲全体が「悪」という雰囲気が世の中にあるのではないか?と考えました。「相撲でしょー?」「ああ、朝青龍ねー」「時津風部屋の事件でしょ?」といった世間の声に対し、それは本来の相撲の姿を映してはいないという事を主張したのが、「ひとはひと、じぶんはじぶん」というコピーです。媒体は新聞を想定し、ビジュアルは若手の新弟子達が汗を流して稽古しているシーンの白黒写真です。そのど真ん中にコピー。若手力士が相撲に対する世間の冷たい目に耐えながら心の中で、「ひとはひと、じぶんはじぶん」と念じながら稽古する姿を想像しました。相撲というスポーツ自体、それを選択する精神にも同じようなものがあるのではないかと考えました。


2 興味本位でご来場下さい。
<企画意図>
世間の野次馬的な負のイメージを逆手に取りました。「いっちょ冷やかしに行くか!」「なんか相撲もりあがってんな」という軽いノリの人がターゲットです。駅内広告なんかいいんじゃないかと思いました。私は学生相撲ですが、一度観戦したことがあります。その時の衝撃は半端なものではありませんでした。「ど迫力!」「面白い!」素直にそう思いました。相撲協会の人も、「色々言うより、来て見てもらうのが一番」と思っているのではないでしょうか。ステレオタイプ的なイメージを持ってやってきた人に、カウンターパンチを食らわすのが、相撲ファンへの入り口として効果的だと考えました。


3 外国人力士は日本語が上手い。
<企画意図>
「国技の力」みたいな事を表現してみました。やけくそです。最初は「外国では相撲はどう紹介されているか」みたいな視点で行こう!と思ったのですが、思いつかずこんな仕上がりに・・・。まだ、追い込みが足りない。


さて、ここからはダメだしの時間です。
改めて自分のコピーを見て・・・
●何の解決策も示していない。
●ぱっと見、何を言いたいのか良く分からない=分かりにくい
●大相撲の事でなくても通じてしまう。
●だから?と言われてしまう。
●共感が無い。納得が無い。
●説明しないと意味が分からない。
●上手いこと言ってやろう欲が抜けてない。


思いつくのはこのくらいでしょうか。もっとこうだ!ってのがある方はご指摘くださるとありがたいです!いやー、そもそもの話、課題が「大相撲を観戦したくなる」というオーダーなのに、自分のコピーを見ても、分かりにくいし、観戦したくなりません。宣伝会議のコピーライター養成講座に通っていた時、前田さんは「じぶんのコピーをウ○コと比べて、どっちが目を惹くか」という事をおっしゃっていました。基本広告は読み飛ばされるんですよね。だから、もっと分かりやすく、ストンとくる、かつ発見を提供するようなものにならなかった事を今回反省しました。次回からは、今まで学んだ事を含め、


●コピーの目的をもっと考える。
●どうやったら行動を起こさせる事が出来るか考える。
●リアルな現場を想像する。
●発見を提供する。
●分かりやすく。
●「どういうか」よりも「何をいうか」を大切に
●時代性も取り入れる。
●解決策を提示する。
●視点をいくつも盛り込まない。
●・・・・and more.


講座を卒業して大分時が経ち、こんなにも大切な事を忘れていました。世の中にあるコトバたちは、まるで当たり前のようにそこにありますが、自分で考えるとこうも難しものかとプロの凄さを実感します。そんなプロの凄さに少しでも近づくために、何回でも今回のような「打席」に立って「バット」を振り続けていきたいと思います。


<今日のキャスト>
株式会社宣伝会議
ブレーン
C-1グランプリ
前田知己
宣伝会議のコピーライター養成講座